投稿元:
レビューを見る
犬を愛する人々が作った雑誌の一代記。
私も日本犬が大好きだから、この気持ちはわかる、わかると思いながら読んでました。
我が家で飼っていたのは甲斐犬ですが、日本犬ってどの犬種も可愛いです♪
責任を持って飼える状況ではなくなりましたから、現在、動物は飼っていませんが、そうした部分も描かれていたり、介護の大変さであったり……。
愛玩動物と言われても命。そこには汚いと思うかもしれませんがお金も絡んできますし、近所との問題もある。その辺りも懐かしく思い出していました。
投稿元:
レビューを見る
犬が大好きだ。
幼稚園の頃は、毎日30分は近所の秋田犬をフェンス越しに撫でていたし、小学生の頃は実家で柴犬とポメラニアンを飼っていた。そして自宅を建ててからは、ずっと大型犬が家族の一員だ。現在は二代目。
なので「犬」と付く本が目に入ったら基本的に読む。そこで本書。「Shi-Ba」という日本犬(柴犬メイン)雑誌の誕生から現在までの約20年を追ったノンフィクション。実はそのことを知らずにページを開いてしまった。そしてちょっぴりがっくりした。実は年齢を重ねるごとに小型犬に興味が持てなくなっているのだ。
「柴犬か……。無愛想でちびっこいしなぁ」と思いながらも、せっかく読みはじめたのだからと、半ば無理やり文章を追った。
ところが追えば追うほど、ぐんぐん引き込まれていく。その「熱さ」にだ。同雑誌の編集長は、根っからの犬好きではない。しかし、新築一戸建てを購入したことをきっかけに柴犬を迎えることになる。するとしばらくして犬バカ愛が爆発。新築住宅をどんなに壊されても許し、自分の欲望のままに突然愛犬を抱きしめる。そして挙句の果てには、愛犬のテーマソングを作詞作曲してしまう。
「えっ、そんなことするのオレだけじゃなかったの!?」
そんな描写の連発だった。「やっぱり」「そうそう」「がはははっ」と共感の嵐。犬好きの気持ちを見事に活写している。もう犬種の好みなんてどうでもいい!
編集長をはじめとする登場人物の異常ぶりは賞賛に値する。同時にそれを臨場感あふれる筆致で描く作者の力量もすばらしい。
なお、著者は「おわりに」で「犬の現代史を書きたくて、同雑誌を題材にした」と書いているが、雑誌の内容が面白すぎて現代史部分が浮いて感じることがあった。そこが残念(勉強にはなったけど)。なので惜しくも☆5にはならなかった。
投稿元:
レビューを見る
<目次>
第1章 崖っぷち男、最後の挑戦
第2章 めざせ⁉?『VOGUE』みたいな犬雑誌
第3章 お笑いに転じて、創刊号
第4章 ラブレターfrom柴犬
第5章 時をかける愛犬たち
第6章 書を捨てよ、犬を見よう
第7章 スタッフ犬、続々デビュー!
第8章 兄貴、星になる
第9章 クレームも、シモネタも
第10章 ダメな上司が犬をしつけにも失敗する5つの理由
第11章 涙のバースデー
第12章 戌年バブルがやってきた⁉
第13章 嗚呼、憧れのワンコ旅
第14章 インターネットと犬災害
第15章 シーバ、炎上
第16章 ニッポンの犬、変化する
第17章 福ちゃん、奇跡の生還!
第18章 我ら、犬バカ編集部員
<内容>
雑誌「SHI-BA」。今や辰巳出版の看板雑誌なのだが、それを作ったのはこの会社の落ちこぼれ編集部員。ただ彼は、バカの付く犬好きだった。ここから始まるお話。著者は、雑誌の話よりも日本の「犬現代史」が書きたかったのだが、調べても面白みに欠けていた。そこでちょっとだけ編集に携わったこの雑誌に、編集長に注目したわけだ。いまは文庫本になっているこの本(集英社文庫)。読みながら思わずニヤニヤした私も「犬バカ」⁉
投稿元:
レビューを見る
柴犬雑誌の元編集長とそのお仲間、愛犬達の楽しすぎる日々が綴られた作品です。
愛犬への愛情、わかるー!と共感するところ多数!
愛犬の歌を作って歌っているのって我が家だけじゃなかったのー、と思ったり、おしりのにおいを嗅ぐなんてマニアックにもほどがあるだろ!(肉球の臭いは時々嗅いでますが。。)とツッコミを入れたり、愛らしいふくちゃんをみて、ついニマニマしてしまったり、ひとりで読んでいるのに心の声が溢れてきてとにかく楽しい本でした。
柴犬さんは正直、誰にでも愛想のよいタイプではない場合が多いので、大好きな犬種ではなかったのですが、そんなこと関係ないですね。
犬はみ-んな愛すべき生き物です。。
投稿元:
レビューを見る
同著者の「犬部」がとても良かったので借りてみた1冊。
「Shi-Ba」という日本犬専門誌の裏側を描いたノンフィクション。
う~ん。いいんだけど、悪くないんだけどね。
犬に対するまさに犬バカっぷりは伝わるんだけど、あくまでもそこは商業誌のお話しだから。
無償の愛情をもって犬猫ウサギたちと接した大学生のサークルである「犬部」とは、やっぱ違うんだよな~。
活動自体に犬たちの命がかかってるわけでもないので、迫力不足も否めない。ユニークさもイマイチ。
どうしても「犬部」と比べてしまうと、いろいろと物足りなかった印象でした。
投稿元:
レビューを見る
犬が好きだし、表紙がかわいいしで手に取った本書。
読み始めてノンフィクションを普段読まないことを思い出し、読了できるかと不安になりましたが、読み飛ばすこともなく読了できました。
これを機にノンフィクションをもっと読んでみたい…
今、私が犬と幸せに暮らすことができる背景には、犬を愛した人たちが犬のために奔走し時代を変えてきたからなんだなと
なんでもそうなんだろうけど忘れがち。本当に感謝です。
犬ってどうしてこんなに愛らしいんでしょう。編集部のみなさんの犬への偏愛っぷりにはわかるわかる!と共感しっぱなしでした。
雑誌が創刊されてから成長していく様子も楽しめました。
月刊誌の裏側はとてもスピード感があって、常に全力で、私の1ヶ月はなんとのんびりしていることか。
読みやすくて勉強にもなったし面白かったです。片野ゆかさんの他の作品も読みたいと思います。