夏のレプリカ　REPLACEABLE SUMMER

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帰省した実家で仮面の誘拐者に捕らえられた簑沢杜萌。別荘に拉致されていた家族とともに無事実家に戻ったのだが、外から施錠されていた部屋にいるはずの兄が消え去っていた。「幻惑と死と使途」と同時期に起こったもう一つの事件。

萌絵の友人である杜萌を主人公としたストーリーで、事件解明に犀川・萌絵が登場するものの今回は脇役。
脇役と言えば萌絵の叔母である佐々木夫人がやけに印象に残った。萌絵に語ったセリフはまるで今回の事件の全貌を知っているかのようだと思ったのは私だけだろうか 事件解明後、物哀しい、やるせない雰囲気が漂っているが、ラストでの出来事で少々救われる（とはいえ、逆に謎も生まれたけど）

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子供を作るなんて、まるで正月の福袋を買うようなものだ、と犀川の一部は思った。
一つの細胞が二つに分裂し、それが四つになり、八つになる。どれくらい細胞が増加したときに、生命は意思を持つのだろう。(p.411)

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　このところ、読むたびに「これは少なくとも推理小説ではない」なんて思ったりして、それでいて作者の語り口にやられてしまう自分が悔しかったりしてと言うこのシリーズなのだが、この作品は、本格ミステリの楽しさを感じさせてくれるものだった。
　わりあい事件自体は地味である。小説中の登場人物がそういっているんだから間違いない。探偵コンビの恋愛がらみの話もあんまり濃くない。そういった話、わりと好きなんだけど、そちらのほうにトリックが仕掛けられていたりすると、すごく本末転倒のような、作者にやられたような気がして、「気が散る」のである。
　しかし、最後に明らかになる全体の再構成は、なかなかうなってしまった。あわてて最初のほうを読み直してみたりしたのだが、反則ぎりぎりのところで持ちこたえていて、なかなか見事である。もう少し行き過ぎると叙述トリックになってしまって、また別物になっていくんだろう。うまいなって思う。ただし、論理的に解決していく過程については、ほとんど期待できない。とっても直感的だ。だからこそ、サプライズがあるのかもしれないが。
偶数章のみで構成されるという一種企画もの的な要素もある。奇数章のみで構成された前作と、交互に読んでみるとしよう。
2004/8/20

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『幻惑の死と使途』と同時間軸で起こった事件についてかかれています。よって『幻惑〜』は奇数章だけ、こちらは偶数章のみの構成となっています。交互に読むのは大変だし混乱するのでやったことはないですが、器用でお暇な方は試してみたらいかがかしら。
いかにして殺人が遂行されたかについては驚きを覚えました。けれど、言われて見ればそう考え付くのも妥当かな、という記述はありました。フェアではあるのかな。

事件の結末はとても物悲しく、切ないものでしたが、最後に救われました。このあと、二人は再会できるのでしょうか。読者の想像に委ねられた世界が広がっていく感覚は、とても心地の良いものです。

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シリーズ第７作目。
こちらは、前作『幻惑の死と使途』と対になっているため、偶数章しかありません。
萌絵ちゃんの友人・簑沢杜萌ちゃんが、誘拐事件に巻き込まれます。

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幻惑の死と使途」とほぼ同時期に進行しており、その作品との整合性はまさに緻密な作品づくりが巧みな森博嗣の真骨頂と言えると思う。

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Ｓ＆Ｍシリーズ第７弾。
前作、「幻惑の死と使途」と同時期に起きた事件を描く。

萌絵の友人が巻き込まれた事件、そして明らかになる過去の真実。
結末はきっと悲しいものだけれど、不思議とすっきりしてる。

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萌絵と犀川の出番が少ないので印象が薄いシリーズ第７段。読後に、犯人の心情を考えてもう一度第３章とタイトルを味わいたい。
このタイトルをつけた森博嗣のセンスは見事としか言いようがないです。

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７作目だけに少し異色な作品です。前作で少し登場した萌絵の友達の簑沢杜萌が誘拐事件に巻き込まれます。
本作は偶数章のみで構成されていて、前作と交互に読むとおもしろいし、一つある仕掛けに気づくかも。

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こちらは前作の【幻惑の死と使途】と対になっている作品。
なのでこの本には偶数章しかありません。
交互に読むと面白いかもしれませんね。
・・・・私はそんなことしたら混乱しそうだな。笑

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こちらは奇数章だけで構成されている。幻惑の死と使途は理系作品だとするとこちらは文系作品だろう。ほとんど西之園ストーリー。名台詞多数の作品。

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偶数章しかない本。「幻惑の死と使途」と対になっているが、内容もまさにその通り地味。しかし犯人に至っては、シリーズ中でも１，２を争う驚きだった・・・！