神がかってきたミラボー
2019/06/29 03:21
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投稿者:たっきい - この投稿者のレビュー一覧を見る
話術、交渉術、魅力、そして裏工作と政治家にとって必要な資質を全て兼ね備える、もはや神がかり的なミラボーの活躍。この巻ではそれがますます際立ってきた感がします。また、その他ダントン、タレイランらも個性的。何となく名前しか知らなかった人たちの性格やフランス革命で果たした役割が徐々に見えてきた気がしましたが、まだまだ物語は続くようです。
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この巻も興味深かった。
聖職者民事基本法の問題とナンシー事件を中心に丁寧に物語が進んで行く。ベルサイユ行進やヴァレンヌ逃亡などには大きな紙面を割いても、これらのテーマは概要のみ記されていることが多く、しかもそれがつまらない。しかし、佐藤賢一はこの退屈になりかねない題材を面白く読ませてくれた。次巻にも期待!
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この5巻は、革命(バスティーユ襲撃)から1年前後。主に議会とその裏で行われている攻防が展開されている。革命による直接的な熱がさめてきた、その安定期に浮上してくる問題の裏で動く物語。今回も大活躍だったミラボーの咆哮は次巻(6)で途絶えてしまうのだろうか?
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この本を読んでいると、言葉が、演説が、如何に力を持っていて、人を動かすかというのがよく分かる。まさしく、歴史の大きな転換期に主役たちの言葉がどういう役割を演じるのか、興奮しながら読んでいる。
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1790年のパリ。フランス国民議会内の権力闘争が激化。
そして、教会改革をめぐつ議会と聖職者の対立、
さらに議会に圧力かける軍とパリの民衆、
ミラボーとロベスピエールの対立と、いたるところに対立があり、
議論を戦わせるながら、背後では多数派工作し、迷走し、決断が遅れる。
なんだか現在の日本も似た状況にある様に思える。
この混迷を打開するのだれか?
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戦争における王の権限、聖職者基本法の制定、ナンシー事件…。それらを巡り、議会は右派と左派が衝突を繰り返し、多数を占める平原派は黙して己の利を見極める。傍聴席の民衆は怒り狂っていたかと思いきや、議場の発言であっさりその怒りを引っ込める。
何もうまく行かない中で、物事を推し進めていくミラボーはすごいと思うし、つい引き込まれる。たとえそれが目くらまし的な演説だとしても。
迷走し続ける議会は、さてどう進んでいくのか。
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前の巻からしばらくあいてしまったので正直話は忘れがち・・・。だがしかし。
5巻は議会の分裂を描かれていて、どことなく日本の国会と重なるなあと思ってしまった。もっともこの時代の方が、高い理念を実現するために分裂するのだけども。
主にデムーランが主人公で、彼の視点から描かれていることが多く、ロベスピエールは控えめ。はたして彼がどこで恐怖政治に傾いていくのかは期待大。
ミラボーが最後の力を振り絞りつつ(彼は認めていないだろうけど)、議会を思い通りに動かそうとするさまはなかなか圧巻。タレイランの絡み方もこぎみよい。
ただ、教会分裂については勉強になるなあと思う。
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第68回毎日出版文化賞特別賞
著者:佐藤賢一(1968-、鶴岡市、小説家)
解説:井家上隆幸(1934-、岡山県、文芸評論家)
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ラ・ファイアットの天下来た!と思いきやそうでもなく、驕れるラファイアット久しからず。をほのめかしつつもその時はまだ来ず。ミラボーとタレイランも、なかなか主導権を握るには至らず・・・そして、サンジェストとフーシェがちらっと出てきたり!でも、ミラボーの残り時間が少ない事も示唆されてきた・・・