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花輪家が所有する銀青館に招待されたミステリー作家屋形。嵐の夜、館主の部屋で起きた密室殺人、さらに連鎖する不可能殺人。対岸の四神家の金赤館では、女の「殺して!」という絶叫を合図に凄惨な連続殺人の幕が切って落とされる。両家の忌まわしい因縁が呼ぶ新たなる悲劇! 鬼才が送る、驚天動地のトリック!
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どこまでも「いわゆる新本格」ミステリといった印象だけど、その不自然さ、人工的臭さのパロディという感じ。
登場人物から素人探偵の意匠、ミステリマニアの語りなどなど、全てがメイントリックに奉仕している。
また、「湾を挟んで向かい側にある館から飛んできた死体」という不思議な現象もアクセントとなっている。
事件自体の謎解きはシンプルでそれなりなんだけど、残された大トリックは……謎解きを読んで思わず「なんじゃそりゃ」と言ってしまった。
許せる人と許せない人、結構極端ではないかと。
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ヒントどころか正解が散らばりまくっている。まあ気づきませんでしたが。必ず何か一つ仕掛けてくれる倉阪先生があまりにも内面イケメン。
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だ……大胆なっ! 思わず絶句。いやだってこれ、読みながら「これってまさか……?」と思ってしまうほど、めちゃめちゃあからさまですよ。でもあまりにあからさますぎるので、逆に「それはなかろう」って思うのだけれど、実はやっぱりそうだった、と。別な意味でかなり驚愕。これってバカミスかなあ。
ラストサプライズもまさか&やっぱり。あまりに示唆的すぎますよ~。でも実は気づいていなかった自分がちょっと悔しい(笑)。
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発表順的にも内容的にもウルトラ名作の
「三崎黒鳥館白鳥館連続密室殺人」
のプロトタイプに近いような作品。
まぁ、正直ここまでなら倉阪センセなら
やるだろうっていう前提もあるし、ショーゲキ度で
言ったらやはり若干劣って見えてしまいます。
金赤館と銀青館で行われる殺人事件、これがまた片方は
超緻密な展開を見せる一方、もう一方の展開は...雑(笑)。
いや、いいんですけどね。でも、あまりにも雑で突っ込む
気力すらなく脱力。うーん、流石っす。
その緻密(?)な方の異形で病的なの伏線の張り方や、
あからさまで大胆なヒントの提示も決して目からウロコ
ではなくこちらも脱力させるというスゴ技を披露。
素敵。
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初めての倉阪作品でしたが、見事なバカミスでうれしい発見でした。
なんといっても一番やられたのは、著者近影。
こんなに健康的な方だったなんて!!
激ヤセした京極さん、もしくは往年の大槻ケンヂさんをイメージしていましたからねぇ。
作品もゴシックでホラーなイメージでしたから、ここが一番のサプライズでした。
四神湾を挟んで対峙する金赤館と銀青館で、嵐の夜に同時に殺人が発生する。
銀青館に招かれていたのはミステリー作家の屋形。
はたして彼は真相にたどり着けるのか??
っていうことでしたので、大昔に読んだ二階堂さんの『人狼城』みたいだなぁなんて思いながら読んでいたのですがね。
もうなんともくだらなすぎて。。。逆にファンになってしまいましたよ。
だけど著作が多すぎて、これまたなかなか手が出せそうにないんですけど。
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先に読んだ「三崎黒鳥館白鳥館連続密室殺人」で新鮮な驚きと笑いをくれた倉阪先生。同じような系統だけど、やっぱり衝撃度が劣ってしまった。でも、馬鹿馬鹿しくて好きです。他の作品にも期待。
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あまりの大胆であからさまな伏線と長きにわたる文章自体の伏線に全く気づかなかった自分が悔しい。これがバカミスですか、恐れ入りました。倉阪鬼一郎の長い題名の他二冊も読みます。
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「三崎・・・」「五色沼・・」と館シリーズ?を読み続けてると
さすがに「館」のトリックは見破れました・・・・・。
だって主人公の姓が「屋形」って・・・・・
でも冒頭のミスリードや台本の仕掛けにはまたしても
ヤラレタ!って感じで面白かったです。
もちろんバカミスとしてですが。
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この仕掛けを(バレバレな部分はあるが)この分量で成功させたことは凄いと思う。
あらゆる手を駆使して直接的な描写が避けられているのだがきっとかなり疲れただろう…
そして、とある趣向により終始お芝居を見ているような感覚で物語は進んでいく。
真相もさながら喜劇のよう。
完全に色物作品であるため好みは別れるかもしれないが僕は嫌いじゃないよ!
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一部のファンから熱狂的な支持を受けている倉阪鬼一郎の作品。前々から読んでみたいとは思っていたが,文庫派でノベルスはあまり好きじゃないので買っていなかった。しかし,ブックオフでノベルスを100円で購入できたので,読むことができた。
読んだ感想は…霞流一以上のバカミスだった。バカミス自体は嫌いではないが,霞流一や倉阪鬼一郎は,文体からもバカさが醸し出されており,あまり好きになれない。もっと上品なバカミスが好きなのだ。
メイントリックは,金赤館と銀青館が,館ではなく屋形船だというトリックと,作中作としてミステリ劇が繰り広げられているというもの。
また,プロローグで犯人である四神波美が死体となっているような描写があるが,実は女体盛りをされているという真相であり,それが殺人の動機という描写もある。
一言でいうならバカミス。個人的には,あまり好みでないタイプのバカミスだった。★2で。
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張り合う形で向かい合う二つの豪奢な館でそれぞれ起こる
嵐の夜の不可能殺人、大量殺戮。
相変わらず稚気がすごい。
周到な伏線の数々も思わず感心してしまう。
スリル満点の悲劇に興が乗った。
束の間のドンチャン騒ぎ。あーよいよい。
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湾を跨いで対峙する二つの館、金赤館銀青館。 両館で起こる不可能事件をミステリー作家の屋形は解くことができるのか・・。
頭に数字が来るシリーズの最初。泉水館が潜水艦だったり探偵役が屋形だったり屋形船を示唆する伏線は多い。 そして船から連想される女体盛がこの作品をバカミスたらしめる。 まぁまともな館ものとして読む人はいないだろう、移動の描写が明らかにおかしいし・・・。
何も知らずに手に取ってしまった人はどうか寛大な心で。。。
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「三崎黒鳥館白鳥館~」が面白かったので、巻末に載ってたバカミスシリーズを読んでいくことにした。
三崎~と同じようなオチで、この長い漢字タイトルのシリーズ全部こんな感じかな?作中作の部分については最初からネタ晴らししてるようなもんだったし、バカさ加減はこっちの方が上だったけど、三崎の方が好きだな。
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現状、他の作品(ミステリー)で著者についてある程度知っている人だけが手に取る本であり、なおかつタイトルを見ればジャンルもお察しという良書
この作品に限らず〇〇ミスというだけで、とかく評価は侮られがちだが、フェアどころではない気の利いた伏線てんこ盛りで読者を楽しませに来ている
そのサービス精神の極地が
ラストに明かされる登場人物の名前
ギリギリの手がかりだけ与えてクライマックスでドンデンドンデンとドヤるタイプの作風ではない
犯人が分かった!真相が分かった!などという楽しみ方はナンセンス
巻末の著作リスト
刊行時には未だ〇〇ミスという言葉が無かったのか、当時は自認していなかったのか、もしくはネタバレを回避したのか興味深い
のちの作品のリストでは、しっかりその表記がある