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投稿者:たっきい - この投稿者のレビュー一覧を見る
遂にルイ16世が幽閉。とはいえ、まだまだ内戦状態。一方で外国との戦争は連戦連敗。逆にこれが内戦状態のフランスがまとまるきっかけになりそうなところでこの巻は終了。いつの時代も共通の敵が現れると、意外とまとまるものです。
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先月(2014年9月)から刊行が再開された、小説フランス革命。
第2部の第2巻(通算11巻となる。)
今回は、タイトルの「八月の蜂起」のとおり、血の流れる話になっている。
フランス革命について、1789年に全てのように考えていたけども、その後数年にわたる混乱や、政治の体制の変化、そして、有名な処刑などにつながっていくのを、この小説のおかげで、時間を追って知ることができる。
その後のフランスがどうなるか、そして、登場人物がどうなるのかをある程度知っていながらも、この後どうなるのか、どういう展開になるのかを手に汗握りながら読んだ。
特に今回は戦闘を含んだ内容でもあり、その臨場感に圧迫されつつ読んだ。
次巻も楽しみだ。
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【内容(「BOOK」データベースより)
革命に圧力を加えようとする諸外国に宣戦布告したフランス。しかし戦場の兵士たちの士気は低く、緒戦に敗退。開戦を主張したジロンド派は窮地におちいる。敗戦の責任を王家に転嫁しようと民衆の蜂起を促すも、あえなく失敗。政局が混乱し革命が行き詰まりかけた時、フランスの未来を拓くために、ダントンが、デムーランが、再びパリを起ち上がらせる!革命が大きく舵を切る、運命の第11巻。
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【著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)】
佐藤/賢一
1968年山形県鶴岡市生まれ。93年『ジャガーになった男』で第6回小説すばる新人賞を受賞しデビュー。99年『王妃の離婚』で第121回直木賞を受賞
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国内で国外で幾重にも対立状態にあるフランス
フランス対オーストリア・プロイセン
国王対市民、パリ対地方、ブルジョア対非ブルジョア
自己主張ができる様になったからの対立状態なのか?
共和政の産みの苦しみなのか?
歴史では結果は分かっているものの、その時代に生きた人たちがどう考え、何を思っていたのか?
多くの人のモノローグで構成されるこの小説から、その時代の人々の息づかいを感じる。
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フランス人は、革命を起こしたという自国の歴史を誇りに思っているのだろうか?
フランス革命が世界史に与えた影響は大である。日本にはそんな誇れる歴史はあるのだろうか?この本を読みながら、ついついそんなことを考えてしまう。
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複雑な情勢でなかなか全体を理解しにくい。ブルジョアを基盤とするフイヤン派は8月10日の蜂起で完全に息の根を止められ、立憲君主制を考えるジロンド派はいまだ政権の中心にいる。ダントンやデムーランたちは無産階級の支持のもと、第2の革命ともいうべきテュイルリー宮殿進撃と王権の停止を成し遂げ、共和政に舵をとる。ジロンド派とロベスピエール率いるサン・キュロットたち急進派の対立の板挟みになるダントン。だが対立から一気に団結へと事態は向かう。プロイセン軍により国境のヴェルダン要塞が陥落、パリは敵の直接的な脅威に晒されたのだ。この巻の主人公はデムーラン。革命の大義と生まれたばかりの子、ダントンとの友情と家族への愛情、板挟みになるその答えを蜂起に向かうのを止める妻にデムーランは明快に答える。だって、もう父親だから。子供こそ未来そのもの。息子には自由の国を父親として残したい。デムーランはマルセイユ連盟兵とラ・マルセイエーズを歌いながら進軍する。
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革命記念日と言えばバスティーユが陥落した7月14日だが、それは革命の始まりの勝利でしかなかった。
革命各派の勢力争いを紡ぎつつ、1年後の8月。再びパリは燃える!。
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第68回毎日出版文化賞特別賞
著者:佐藤賢一(1968-、鶴岡市、小説家)
解説:野崎歓(1959-、新潟県、フランス文学者)
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「パリが再び起つ」帯のこれに尽きるな。そして、久々にカミーユとダントンが主役の巻。(ロベスピエールも独自の基盤を手に入れた。