美しい富山の自然と、古都京都の歴史と伝統。その中で全く別に思われた人々が繋がっていく。 人生は出会いこそ全てかもしれない。
2023/10/01 10:56
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投稿者:mitu - この投稿者のレビュー一覧を見る
後書きに作者は綴った。「わたしは、螺旋というかたちにも強く惹かれます。
多くのもののなかに螺旋状の仕組みがあるのは自然科学において解明されつつありますが、それが人間のつながりにおいても、有り得ないような出会いや驚愕するような偶然をもたらすことに途轍もない神秘性を感じるのです」
美しい富山の自然と、古都京都の歴史と伝統。その中で全く別に思われた人々が繋がっていく。 人生は出会いこそ全てかもしれない。
登場人物全てが何らかの関わりを持ち繋がっている
2019/06/17 21:29
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投稿者:まなしお - この投稿者のレビュー一覧を見る
登場人物全てが何らかの関わりを持ち繋がっている。気を緩めると誰と誰がどういう関係なのか混乱してくるほどだ。主な舞台は京都と富山だ。それぞれの方言がいい味を醸し出している。じっくりと読みたい本だ。
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一気に読ませる構成がはっきりしている。予定調和的と言ってしまえそうだが、でもそれでやっと落ちつける。きっとこの話の続編が予定されているんだろうなと期待できる。
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思わぬところからの人との繋がりで、明らかになっていく父の過去。
真帆にも思いがけない出会いが過去にあったことを知る。
様々な人が心に秘めていたものが、15年という年月を得て姿を現す。
それぞれの運命が良い形で動き出す。
優しい気持ちになれる一冊。
2021.1.17
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優しい気持ちになった。
心の綺麗な人の物語は、読む人の気持ちも清々しくさせてくれる。
自転車が欲しくなった。
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宮本輝さんの作品、久々に読んだかも。
富山に行って愛本橋を見てみたいなぁ、と素直に思わせる作品。でも徒歩にしろ自転車にしろ結構勾配がきつくて大変そう… 黒部と併せていつか行ってみたいなぁ。
群像劇なので章が変わるごとに登場人物が入れ替わり、この人は誰で、どの人とどういう関係なんだろう?と混乱しました。特に京都の小松関連の人間関係が頭に入ってこなくて大変でした。宮本さんは不倫関係には反対だけれども生まれてきた命は平等に尊いものだ、という事を書こうとしたのかな、なんて思いました。
個人的には舞妓さんや芸妓さんの芸事をナマで見た事が無いので偉そうな事は言えませんが、やっぱり水商売だよなぁなんて思ってしまいます。芸事だけを売るとはあるけど結局はお大尽をもてなすサービス業だし、そこにまっとうでない要素が付随する事も多々ありそうだしなんとなくまっとうな感じがしない。以前は花形職だったスチュワーデスの名称がフライトアテンダンスとなり今ではそれほど人気の職業ではなくなったように、職業にも時代ってものがあるんだろうな、とも。昔ながらの遊び方が出来る粋人ってのも段々居なくなってるだろうしなぁ。会社のお金で接待だ何のと遊んでいた時代が終わって遊び方が小規模になったなんて嘆く声もあるかもしれませんが、自分なんかからすると当然じゃないの?という気にもなります。
高校教諭が綺麗な舞妓見習いを生徒に教えるってのもなんだかなぁ…。それは青春…なのか?アイドルに恋してるって事なのかもしれないけどそれで良いのかなぁと女性の自分には少し引っかかるものがありました。特に14歳の彼が恋い焦がれてもあまり良い結果にはならないんじゃないか?なんて正直どうなのよ?と思ってしまいました… あと、作中に上用饅頭って出てきましたがこれ、薯蕷饅頭と違うのかなぁなんて思いましたよ。
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宮本さんの初期あたりの作品が好きで。その流れで以降の作品も主だったもの読んでると思うけどなんか気持ちがグッとくる回数が減ってたような、じぶん。そんなんやから今回もあまり期待せずに。3?4ブロックくらいの人物たちが同じタイミングに向かって話しが進む。そのスタイルが宮本さんには新鮮なような気がしたのもあったせいかな…で なんか宮本さん独自のものがじんわりじんわりと。人物に基本悪が存在してなかったからでしょうか。まぁ社長で父親の彼がゆるい男だったから始まったようなお話しなんだけど。でもそれも共感できたんすよね。読んでよかったです。
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【あらすじ】
「かがわまほせんせいのえがだいすきです。ぼくのことをすきになってくださいね」佑樹は五歳の時、大好きだった絵本の作者に手紙を書き、彼女から来た返信を今もまだ大切にとっていた。父のいない子として生まれた佑樹は、不思議な懐の深さを持つ魅力的な少年に成長していた。人を想い慈しむ気持ちが、絡まった過去の秘密をゆっくりと溶かす。命と命の邂逅へと繋がる、美しい運命の糸の物語。
【感想】
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人の運命というものを考えさせられる。生き方が美しい人がたくさん出てきて、人生捨てたもんじゃないと思える、かも。
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宮本輝さんらしい人々の不思議(必然的な?)な繋がりが面白い。富山をツーリング、また京都の細い小径にも迷い込んでみたくなるが、なにより何年か後の姉弟の対面が楽しみな終わり方。
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登場人物たちが次から次へとつながり、複雑さを増すにつれ、人物相関図を思わず作りたくなってしまう。
章ごとに主役は変わるが、その他登場する人物誰もが魅力あふれるキャラクターの持ち主となっている。
読後もなお、彼ら彼女たちを見守っていたい、そんな気持ちにさせられるのが、著者の作品の魅力だろうか。
さらにこの小説では、富山の風景が豊かに美しく描かれ、旅心を誘う。
この作品で重要な役割を果たす、ゴッホの「星月夜」に似た風景が見える愛本橋。
主人公たちが歩いた旧北陸街道。
夕日に染まる黒部川扇状地。
黒部川の堤から田園を通って入善漁港へ到るサイクリングコース。
郷愁と安らぎが感じられる富山は、何かの調査でも、住みやすさで高得点を挙げていたことを、思い出す。
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ひたすらに旅へ行きたくなる。
下巻では散らばっていた繋がりが線となり、佑樹を取り巻く周りの大人たちの優しさに触れる。
しかし賀川直樹のだらしなさが曖昧にされていて、何とも納得できないラスト。
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何気に結構ハードな内容だと思うんです。世の中、こんな素敵な人ばかりじゃないし。こんな人たちに囲まれて生きていけたら幸せだなと思う。
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人物の広がりが増し、下巻のほうが一気に読んだ。
私も富山でツーリングをしたくなった。
とりあえず、自転車好きの友人にこの本を薦めようと思う。
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素敵な話です。
世代を超えた人の繋がりが、
流れを作っていきます。
終わり方がもう少しドラマチックだと良かったんだけど。
せっかくの繋がりがもっとグッとして終わると気持ちよかったです。