死刑執行人の苦悩
著者 大塚公子
世間の人々は、裁判で死刑が確定するところまでしか死刑について知ることはない。確定後の生まれ変わった人間性を知らないのだ。それは、日本の死刑制度が密行主義の中に閉じこめられ...
死刑執行人の苦悩
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商品説明
世間の人々は、裁判で死刑が確定するところまでしか死刑について知ることはない。確定後の生まれ変わった人間性を知らないのだ。それは、日本の死刑制度が密行主義の中に閉じこめられているからである。(本文より) 「なぜ殺さなければならないのか」……。執行という名の下に、首にロープをかけ、レバーを引く刑務官と、ゼロ番区と呼ばれる舎房でその日を待つ死刑囚。徹底した取材を基に、あらためて死刑制度を問う衝撃のドキュメント!
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死刑への第3の視点
2000/12/24 16:06
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:dakara - この投稿者のレビュー一覧を見る
日本には死刑制度があります。死刑判決が出たり、実際に死刑が執行されるたびに、死刑の正当性が議論されます。
これまで、死刑の正当性、違法性に関しては、死刑囚の視点と被害者家族の視点というもっぱらふたつの視点から論議されてきました。
しかし、本書のタイトルからわかるように、実際に死刑を執行する側の視点から論議されたことはなかったように思います。
命令とはいえ、人の運命の幕を下ろさなければならない人たち、彼らはどのように死刑制度を考えているのか、また上からの命令と死刑囚のはざまで、何を考え(苦悩)ているのか、それがよく伝わってくる本です。
宅間守死刑囚の死刑執行に際しても
2004/11/27 00:21
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投稿者:しおっち - この投稿者のレビュー一覧を見る
たしか大学1年ぐらいの時に先生から聴いた「死刑を執行する人たちは、死刑をどう思っているだろうか」という話。
それまで執行する人の立場に立って「死刑」を考えたことのなかった私は自分の視野の狭さを思い知り、恥ずかしくなり…
以来、死刑について自分なりに考え続けている(つもり)。
先日、池田小事件の宅間守死刑囚が、刑の確定後1年足らずで本人の望んだ死を迎えた。
この死刑に際しても、私たちには計り知れないような苦悩を強いられた人びとがいる…。
たくさんの人に読んでもらいたい一冊。
◆大阪池田小学校事件のまとめ@Yahoo!ニュース
誰にも言えぬ苦悩
2002/07/27 20:18
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投稿者:mypenlai - この投稿者のレビュー一覧を見る
死刑囚を取り上げた本は多いが、執行する側の視点に立った本は少ないのではないだろうか。世の中には様々な職業があるが、死刑執行人は小説か物語の世界の職業ではないかと思えるときがある。が、しかし死刑囚がいるからには死刑執行人も現実に存在するのだ。死刑囚が、悩み、苦しみ、怖れながら最後の瞬間を待つように、死刑執行人もまた、その最後の瞬間の訪れに苦悩している様子が、著者とのインタビューを通じて伝わってくる。死刑を受ける側も執行する側も、立場は異にしていても、どちらも苦悩を抱えている存在なのだと思った。
苦しみを知る苦しみ
2002/07/18 10:41
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投稿者:りさこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
死刑を執行すれば、死刑囚は死ぬ。死刑囚は死ぬ前に手記を書いて出版することがある。どんな犯罪を犯したのか、どんな人間だったのか、どう育ったのか。いろいろなことが明かされる。
また、被害者やその家族が本を出すこともある。残された者の悲しみや苦しみを綴る。
では死刑執行人はどうか。私たちはこの立場の人の苦しみを知らなかったのではないか。仕事とはいえ人を死なせなければならない。サラリーマンのように日々をこなすのとは話が違う。この人たちがどの様な仕事をしているのか、どの様に感じているのかを知る大切な一冊である。
日本から死刑がなくならない限りこの人たちの苦悩は続くのだ。死刑が必要かどうかとう議論とは別に、とても心が痛い。