失敗から本当に大事なことが学べます!
2018/06/12 08:51
7人中、6人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ちこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、失敗から本当に大事なことを学べるという哲学を基本に、世の中にある様々な業界を横断的に見ながら、その失敗の構造を明らかにし、その中で学ぶべきことを明確に提案してくれる画期的な書です。本書は言います。人は本能的に失敗を回避する傾向があるので、失敗を遠ざけてしまっています。だから、失敗から何も学べなくなっているのですと。。。失敗から学べる組織は成長します、とも。。。ある意味、目からウロコのアイデアが満載された画期的な書です。
何事も失敗から学ぶ
2020/03/24 20:38
4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:たかちん - この投稿者のレビュー一覧を見る
シンプルに失敗を素直に認め、そこから学び活かすことができるかどうか。
なかなかできないことです。
私自身も成長できずにもがいてばかり・・・
社会全体でもちっちゃいことをつついてばかり。失敗を素直に認め、改善する世の中になればよいものです。
すべての人が読むべきと思える本
2024/03/19 16:25
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:転鈴 - この投稿者のレビュー一覧を見る
内容が素晴らしいのはたくさんの方がレビューしている通りです。
読み進めていく中で涙が堪えられないエピソードも複数ありました。世界や(人体を含む)自然は複雑で、ヒューマンエラーも完全には無くせない。失敗から学んで一歩一歩進化していく姿勢が必要だと強く感じました。
心当たりのあることばかり
2024/06/02 14:24
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投稿者:Koukun - この投稿者のレビュー一覧を見る
失敗の活かし方について心当たりのあることばかりであった。人も組織も誰もが失敗をするが、その失敗を組織として次に生かせるかどうかが、その組織が人が成長進歩し続けてゆくかどうか を左右する。という解説には非常に納得してしまった。具体例があって、大変にわかりやすく読みやすい。
ハラハラドキドキする
2023/07/21 01:33
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投稿者:Ocar - この投稿者のレビュー一覧を見る
社会で特別な立場にある人でも間違ってしまうことはあり、そういう人のミスは甚大だという話から、どのようにそれが起こってしまったのかを丁寧に説明してくれます。ひとつひとつの話が映画を観ているように目に浮かび、それは不安でもあり興奮でもあり…何度も読みたい本になる気がします。
失敗から学ぶ組織とは
2018/07/14 20:27
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:aki - この投稿者のレビュー一覧を見る
航空業界と医療業界を対比させながら、失敗から学ぶ組織と学ばない組織があることを豊富な事例を基に説明。事故があれば、その原因を徹底的に追求し、再発を防止しなければならない。そのためにどうすべきが述べられている。
さらに、事実を正しく認識するため、ある施策を取った時、その効果だけをみるのではなく、その施策を取らなかった時の効果も見なければならない。
失敗をうまく利用しながら、組織を強くしていくことが考えたい人には必読の書である。
個人の心理と、組織の両面から失敗のメカニズムを探る
2018/05/01 18:40
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:YK - この投稿者のレビュー一覧を見る
著者の主張は「できるだけたくさん失敗して、その原因を検証してフィードバックし、成長につなげる」という事で、それがどのような要因によって阻害されるのかを様々な視点から述べています。
個人レベルの問題としては失敗を認めることができないこと、誤った考えを捨てきれないことの心理学的な要因について、組織レベルの問題としては安易に失敗やミスの犯人捜しに奔走してしまうこと、それらを隠蔽してしまって問題が表面化しない体質に陥ることの危険性、失敗のデータの解釈の仕方などについて解説をしています。
「失敗すること=恥ずべき事」ではなく「失敗すること=成長の機会」と捉え、より効果的に失敗を成長につなげるために必要な組織づくりについて、様々な業種の実例を挙げています。この実例については航空業界、医療業界、法曹界、教育、IT、軍事など広範に及び非常に分かり易くかつ具体的に書かれており、大変参考になりました。
訳も読みやすく、この手の本としては内容の充実度、読みやすさともに素晴らしいと感じました。
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投稿者:ごーいち - この投稿者のレビュー一覧を見る
「失敗から学ぶ」当たり前のことに思うことが、いかに難しいかを思い知る。 自尊心を守るために、失敗を認めず、誤った解釈を信じ込む。医療現場は、権威性を高くし、失敗を許されない雰囲気をつくり、悪循環に陥ってしまうのには、現場にいるものとして、耳が痛いが、納得。組織として、失敗をオープンにできるようなシステムを。
個人の心理と、組織の両面から失敗のメカニズムを探る
2025/03/19 17:49
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投稿者:YK - この投稿者のレビュー一覧を見る
著者の主張は「できるだけたくさん失敗して、その原因を検証してフィードバックし、成長につなげる」という事で、それがどのような要因によって阻害されるのかを様々な視点から述べています。
個人レベルの問題としては失敗を認めることができないこと、誤った考えを捨てきれないことの心理学的な要因について、組織レベルの問題としては安易に失敗やミスの犯人捜しに奔走してしまうこと、それらを隠蔽してしまって問題が表面化しない体質に陥ることの危険性、失敗のデータの解釈の仕方などについて解説をしています。
「失敗すること=恥ずべき事」ではなく「失敗すること=成長の機会」と捉え、より効果的に失敗を成長につなげるために必要な組織づくりについて、様々な業種の実例を挙げています。この実例については航空業界、医療業界、法曹界、教育、IT、軍事など広範に及び非常に分かり易くかつ具体的に書かれており、大変参考になりました。
訳も読みやすく、この手の本としては内容の充実度、読みやすさともに素晴らしいと感じました。
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失敗を糧にする方法について、過去に起こった実例を元に説明してあり、わかりやすく活用のイメージが湧く本でした。
根底には、科学的な批判や検証の話がメインで、それを良しとする組織文化が必要と理解しました。
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失敗から学ぶための事例研究が豊富です。心理学や実証分析、客観的事実にもとづく科学の検知から追求することの意義を訴えています。
失敗の定義とカテゴライズ化がされていればもっと良かったかもしれません。失敗って多岐にわたりますからね。また、名著『失敗の本質』のように、なぜ失敗に向かったかという理由であげられる日本人特有の”空気”という分析には触れられることはありませんでした。
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これは買いの一冊!
自分は、失敗するのはまだまだ恐いと思ってしまうタチなのですが、
たくさんの失敗も経験してますし、失敗を活かす威力というのは身をもって実感もしてます。
そして本書を通して、さらに「失敗を求める!」ぐらいの気持ちになりましたね。何より、まずそれ以上の量をやらないと。
失敗を受け入れ学ぶ組織と、受け入れられず学ぶ機会を失う組織。
ページ数こそ多いですが、失敗に関する数々のエピソードが盛り込まれており、対比させながら、サクサクと読み進められます。
#book #失敗 #ふせんだらけに
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とても面白かった。
前半は海外物にありがちな若干冗長な感じではあるが、それぞれ説得力を持たせるために必要十分な分量だった。
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フィードバックの重要性
ミスの報告を処罰しない
ランダム化比較試験の必要性
ミスを超高速で繰り返す意義
聞いたことある気はするけど読みやすく面白い
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本書は、失敗についてロジカルに論じた本である。結果として、「人間が失敗から学んで進化を遂げるメカニズム、あるいは想像力を発揮して革命を起こすメカニズムを明らかにしていく」ものとなっている。失敗は成功の母とも言うが、「我々が進化を遂げて成功するカギは、「失敗とどう向き合うか」にある」のである。これは社会全体でもひとつの組織でも、身近なチームでも、個人でも、様々なレベルに共通するともいえるだろう。
まずは、航空機事故や医療業界での誤診を事例として取り上げる。この二つの業界が取り上げられた理由は、どちらも安全が非常に重要視される業界であるにもかかわらず、失敗に対するアプローチが全く異なっているところにある。そのアプローチの違いが、二つの業界における結果に大きく影響していると言えるからだ。航空機業界は失敗に対して「人は誰でも間違える」という前提のもとで、失敗が発生しうるものとして、業界で事故や失敗や共有をし、その対策を取るようにしている。燃料切れで墜落したユナイテッド航空173便のジャンボジェットの失敗に対する対応の事例がそのことをよく示している。その結果、航空運航の安全性は格段に高まった。
一方、医療業界においては、失敗は基本的には避けうるべきものであり、失敗自体がときに失敗を起こした本人にさえ認識されない。さらにその帰結として失敗の事例はめったに共有されることもない。実際には現在も、アメリカだけでも回避可能な医療過誤で毎年4万4千人から9万8千人が死亡していると言われている。また、別のレポートでは、毎年100万人が医療過誤による健康被害を受けており、12万人が死亡しているという。この数は「心疾患」と「がん」に次ぐ数の死因にも相当する大きな数字である。
そこには、われわれの失敗に対する姿勢の問題が潜んでいる。「社会全体で考えても、失敗に対する姿勢は矛盾している。我々は自分の失敗には言い訳するくせに、人が間違いを犯すとすぐに責め立てる」し、「医師の例を取るまでもなく、失敗を報告するやり方を見て、部下を含む周りは失敗に対する処し方を理解する。つまり、隠蔽やごまかしをするのを見て、それが「正しい」ことだと判断するようになるのである。それは正しい結果をもたらさない。どのようにして失敗を仕組みに組み込むのかということがどこにおいても課題になる」
本書は正しく次のように指摘する -「注目すべきは失敗そのものではなく、失敗に対する「姿勢」だ」。
「医療業界には「完璧でないことは無能に等しい」という考え方がある。失敗は脅威なのだ」と批判する。
医療事故には、端的に訴訟という脅威がある。しかし現実には、患者に正直に真相を話した方が、結果として医療過誤で訴訟を起こされる確率が下がるという調査結果もあるという。正直者が得をするようなゲームにすることも可能なのだ。
失敗の隠蔽とそのリスクに関しては、通信業界でいうと通信障害やセキュリティ事故などを挙げることができるだろう。失敗は非難される前に、共有され、対策されなければならない。そのことはいくら強調しすぎても、しすぎるということはない。また、��的に指摘されている通り、社会的な上下関係の中において、部下が上司に対して主張しづらくなり、もしくは控えめな表現を使ってしまうということは、日常的にもよく感じることである。失敗から学ぶことが、往々にして最も費用対効果が高い方法でもある。たとえば、最も成功した生産方式ともいわれるトヨタ生産方式の鍵は失敗をオープンにする仕組みを作ってその対策を優先することにあるとも言われる。
「我々は今、個人として、組織として、社会として、失敗との付き合い方を見直さなければならないのだ」ということを、身に沁み込ませなければならない。そのために情報伝達と改善が行われるシステムとマインドセットの変革が必要になる。
そのときに、そうは言ったとしても人は自らの失敗をなかなか認めないことを十分に認識するべきである。それは嘘をつくということではなく、本人も嘘をついていることを意識していないことがしばしばである。いわゆる認知的不協和とも言われるものである。「認知的不協和が何より恐ろしいのは、自分が認知的不協和に陥っていることに滅多に気づけない点にある」。そして、恐ろしいことに「ミスの隠蔽を一番うまくやり遂げるのは、意図的に隠そうとする人たちではなく、「自分には隠すことなんて何もない」と無意識に信じている人たち」なのだ ー しかも、そういった例は枚挙にいとまがない。失敗に直面したときに限らず、「人は自分が信じたいことを信じる」ということだ。それは人と接するときに理解しておくべき真実でもあるし、一方で自分への戒めでもある。
無謬性の神話があるところには、大きな脅威がある。病院の現場でもそうだし、刑事司法の場でもその通りだ。この本の中でもDNA鑑定で冤罪が証明された例がたくさん出ている。おそらくはすでに死刑執行が行われた中にも多くそういった事例が紛れ込んでいるのだろう。日本でもいくつかの冤罪事件が明らかになったのは記憶に新しい。無謬性の神話は、官僚制の中にも根深い。エリートほど、自分の間違いを認められないのだ。
さらに人の記憶というものが容易に事後的に編集されうるという事実が、無意識に嘘をつくことの危険性に輪をかける。往々にして人は「実際に見たこと」より「知っていること」に記憶を一致させる傾向がある。そのことについては、ときには受け入れがたいことでもあるが認めなくてはならないことなのだろう。
失敗についてのこういった認識については実は多くのところで共有されているものである。
ー ユニリーバは、考えるな失敗せよ、という。素早く失敗を繰り返す方が正解に早くたどり着くことが多いという。
ー 失敗はシステムの問題である、というのはトヨタの強みを解説した『トヨタのカタ』でもトヨタの精神として掲げられていたことだ。
ー 科学の歴史は失敗の歴史で、数少ない失敗が徹底的に論じられる人間活動である。失敗とそこから学ぶ姿勢があったからこそ科学は進展したのである。
ー 失敗の調査は最も効率のよい改善の方法である。失敗を見逃すことは学習の機会を見逃すこととなる。学習機会は失われ、失敗は繰り返す。
人は物事を過度に単純化していることが多く、どうせ答えはわかっているんだからわざわざ試す必要はないだろうと考えてしまう。そのことが失敗につながる。また後付けで理由を考えることで、そこに失敗をしたという学びの場を作ることができない事も多い。タレブが「講釈の誤り」と指摘したものでもあるし、ダニエル・カーネマンをはじめとする行動経済学の分野で盛んに研究されていることでもある。
失敗に対する姿勢がその組織なり個人の将来を大きく規定するということを肝に銘じる。そういえば、と思うことも少なくない。
日本軍の失敗を論じた『失敗の本質』、スリーマイル原発事故、チェルノブイリ原発事故、チャレンジャー号事故など数多くの失敗事例を集めて解説した『最悪の事故が起こるまで人は何をしていたのか』とともに、自分の中で失敗三部作と呼ぶことにしたい。失敗というものに対する姿勢というのは本当に大切だと思う。
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『失敗の本質』のレビュー
http://booklog.jp/users/sawataku/archives/1/4122018331
『最悪の事故が起こるまで人は何をしていたのか』のレビュー
http://booklog.jp/users/sawataku/archives/1/479421538X
『トヨタのカタ』のレビュー
http://booklog.jp/users/sawataku/archives/1/4822251381